仲直りして幸せになるということ

これまでに仲直りを支援していると気づくことがあります。

まず一つ目は、ギスギスした関係から、良い縁を取り戻してくると、急速に（目に見えるように）仲が良くなり、そのまま落ち着くというケースです。

外から見ていても、それまでの関係が一挙に消え去ったかのように笑顔があふれ、生き生きとしていらっしゃいます。

その一方で、以前より、関係は良くなったのだけど、互いに或いは一方からの歩み寄りに戸惑っていて、なかなか急な展開は見られないケースです。

どちらの方が良いというわけではありません。　二つのケースとも、関係は良くなったのです。

でも、それまでのお互いの関係の在り方や、性格もあって、直ぐに好転したという景色が見えない、見えにくい、という事はあります。

かつて私のクライアントさんで子どもたちと連絡が取れないと相談に見えたお父さんがいらっしゃいました。仮に田中さんとします

田中さんは、地方から上京して、結婚されて、子どもんさん達を儲けました。

そして皆が結婚して独立して、間もなく奥さんが亡くなられました。

それまでにお子さんのことは全て奥さんが見ていらっしゃったのか、子どもさんは寄り付かなくなったそうです。

そうした関係をお話になり、「私も長くないので、何とか子たちといい関係になりたいんです」と仰いました。

そして2か月後に、少し弾んだ感じの声で連絡をいただきました。

「次男が食事しようと言って電話をくれました」

「おめでとうございます」と伝えて、次の会の面談日を待ちました。

当日が来ると、いつものように田中さんは、やって来ましたが、嬉しそうな表情と寂しさが読み取れる2つの表情が読み取れます。

席に着いて田中さんは話し始めました。

次回へ続きます。

仲直り,親子の仲,親子喧嘩,関係回復