親も子も、同じことを考えているのに・・・・

亡くなった親父が、未だ元気だったころ、私は東京での仕事を退職して、田舎に帰りました。
そして、当時は盛況だった親父の会社の仕事を手伝い始めました。
その仕事とは、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)と呼ばれる素材を使ったモノ作りでした。
FRPというのは身近にあります。
家にあるお風呂などはFRPです。プラスチックですね。内部にガラス繊維と呼ばれる繊維が入っています。自動車のバンパーなどもFRPで作られる事があります。レーシングカーなどの多くの部材はFRPです。
ある時、・・・もう30数年前ですが、プラント製造を請け負った事があります。
ここに写真をアップしますが、これを創った時には、大いに揉めました。
初めての受注でしたが、この円筒の構造物を作るノウハウが未だ無い中で、仕事を受けました。
仕事が有れば何でも請け負う親父でした。
ココでは全体的な作り方を説くのは省きますが、この円筒物の造り方が、なかなか難しくて、有る工程で親父の案を使って、やってみるのですが、思うように出来ない事が有りました。
そこで私が案を出したところ、それが上手く行って、無事にプラントの建物が完成しました。
もうこの時は既に、親父と殆ど会話を交わす事が無かったので、大変でした。
でも幸いなことに、私は仕事が好きだったのです。
そうこうしている内に、4か月ほど掛かったプラント建造の仕事も終わりに近づきました。
そして完成した最後のプラントを、トレイラーで現場に運び終え、帰宅するとカミさんが言いました。
「お疲れ様・・・大変だったね」と言い、少し間を置いて話を続けます。
「でも結局、お義父さんとあなたが言っていることを傍から見ると、全く同じことを言い募っているけど、やる事は同じなんだよね」と言うのです。
当時は、この言葉の意図が分かりませんでした。その意図は何だ?と聞くのですが、「だって同じことを考えてるんだもん」と言うだけでした。
それから30年ほどが経ちました。
今だと、こう思います。
『親父の考え方を基盤として、自分は仕事をしていたんだから、結局は親父の思考や取り組み方が、そのまま自分に乗り移っていただけなのだ』
今では、もっと親父に親切にすれば良かったな、もっと色んな温泉に連れて行きたかったな・・と思うのですが、「親孝行したい時には親は無し」なのです。
時には親と子の間には、話のキャッチングを支援する人が居れば良いのにな、と思った事があります。今、自分がその役目を負っているというのは不思議な気がします。
私たちは親と子の不仲や対立を解消する支援をするコーチです。
今後が心配だ、将来が不安だ、子との関係を良くしたい・・・そうしたお悩みをお持ちの方のお手伝いをしています。次のページからご覧ください。お役に立ちたいと願っています。
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